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 右がお母さんで、左がお父さんです。たぶんお父さんです。
 このとき、めでたくお母さん猫とその子供は、無事に保護されました。
 後日談として、三毛猫の赤ちゃんは、小さいながらも猫パンチをする凶暴猫に育ちまして、
 いまだに里親さんが見つからないとのことでした。
 我こそは、という方がいましたらご一報ください。
 さて、このときのお父さん。
 このお父さんもばりばりの野良猫で、ボスの風格があり、まったく馴れない仔でして。
 日も暮れた頃にお母さん猫とその子供を捕獲した際に、このお父さんチャッピイが、ちょっと離れた所でこちらをじーっと見ていました。
 一人だけ取り残されて、帰り際もずっと、こちらを見ていたのです。
 なんだか胸が痛いなあと思いながらも、その後もご飯をあげる日が続きました。
 写真で見るとそんなにぼろぼろに見えないのですが、
 この後、日に日に痩せて、ぼろぼろになっていったのです。
 今にも死にそうだなあ、あまり長くないのかなあと、この辺りの餌やりさんの間で噂になっていました。
 そんなおり、べつの三毛猫さんが現れたので、捕獲をしようと捕獲器を持ってでかけました。
 
 妊娠してませんように、と祈りながら、捕獲器をしかけるも失敗。
 3回くらい失敗して、その日は、そのまま、チャッピイのいるところに行きました。
 チャッピイはこのとき、喧嘩をしたらしく、しっぽの上を噛まれたようで、赤みがでていて、
 しかも毛が抜けて、さらにぼろぼろだったのです。
 そうなのです。
 思わず、三毛猫さん用に準備していた捕獲器をしかけてしまい、
 しかも簡単に捕まえてしまったのです。
 
 そして病院に行き、しっぽの怪我を見てもらい、ついでに去勢もしなくっちゃね、と思っていたら、
 白血病と猫エイズキャリアということが判明し、ひどい貧血なので、
 去勢はやめたほうが良いと先生がおっしゃいまいした。
 このまま、元の場所に戻すってのもなんかねえ、
 猫エイズはまだしも白血病は他の猫に移ると大変です。
 でもうちには既に三毛猫店長と福がいるし、どうすんのどうすんの、と葛藤しました。
 
 わたしの勘では、そんなに長くないだろう、こんだけ痩せてぼろぼろなんだもん、
 きっと一ヶ月くらいしかもたないんじゃないかな?
 ケージに入れて最後を看取りますかね。
 
 それなのに、それなのに、
 なんか日に日にきれいになっていきます。
 手厚い看護が効いたのか。
 あれから3ヶ月?
 
 ご飯もよく食べるんだよね。
 
 トイレで寝るし。
 
 ほんとに猫エイズ?白血病?
 輸血したほうがいいくらい貧血らしいんだけどほんとでしょうか。
 しばらく死にそうにありません。
 とりあえず、新入社員として迎えます。
(タマル2号)
